
スピアヘッドはグレンウイスキーと名乗っているが、麦芽を100%使用している。ただ、連続式蒸留機での蒸留を行っているためスコットランドの定義に基づくと、グレンを名乗る他ない銘柄だ。
グレンウイスキーはブレンデッドウイスキーに使用されることが多く、あまりシングルでの銘柄は見かけない。
日本では「知多」がシングルグレンで知られた銘柄だが、その他に思い当たる銘柄はあるだろうか。
お花とバニラが香るストレートがおすすめ

シングルグレンウイスキーの良さを知りたくて、このスピアヘッドを購入してみた。
おすすめの飲み方は、ストレート。
香りはフローラルなお花と甘いバニラが印象的だ。ここらへんは、ハイランドウイスキーの特徴を控えめに捉えている。
味わいは香りほどの強さを感じない。
何度か口につけていくと、りんご・ライム・チョコレートを柔らかく感じてくる。
ロック・ハイボールは一度試せば十分だと感じた。
スピアヘッドのこだわり製法は発酵時間・蒸留機・熟成樽にある
発酵時間は92時間。通常モルトの発酵は48〜72時間程。92時間という長めの発酵によりフルーティー&フローラルなコンテンツを引き出し、カフェ式連続蒸留機で軽やかなニューポットを取り出しています。
蒸留にはカフェ式連続蒸留機を使用。グレンウイスキーは通常ブレンデッド用として製造されるものがほとんどなので、より工業的大量生産向きの蒸留機が使用され、仕上がりは無色無臭。カフェ式は連続式蒸留機が発明された初期の頃のタイプで、原料本来の風味が残りやすい特徴がある。
熟成樽がスピアヘッドの特徴をもっとも大きく形成している。
バーボンバレル熟成後、アメリカンホワイトオーク新樽で6ヶ⽉間フィニッシュ。バニラ・ハチミツの風味はここから加えられていると想像できる。
スピアヘッドに使うこの新樽はトーストが施されている。伝統的な⼿法のトースト樽(70%)以外に、⾚外線トースト樽(30%)も採⽤。
赤外線トーストによってオーク材から糖分が放出され、それがカラメル化することで、ハチミツ、カラメル、トフィー、チョコレートなど、従来の火によるトースティングでは得られなかった複雑な甘味が生まれる。ローストシュガーの香りをより強く出す伝統的なファイヤー・トースティングと、よりまろやかで甘い香りを引き出す赤外線トースティングを組み合わせることで、ウイスキーに絹のようになめらかな口当たりとより深く複雑な味わいをもたらす。https://www.toko-t.co.jp/thekanpaitimes/698
定価3630円(税込)を出して買うかどうかはシングルモルト次第
グレンウイスキーの蒸留に使われる連続式蒸留機の最大のメリットは大量生産が可能な点だ。
モルトウイスキーは単一蒸留器(ポットスチル)で蒸留される。一度にできる量が連続式蒸留機より少ないし、何より価格帯も高いものが多い。
ブレンデッドウイスキーが世に広まったのは、この連続式蒸留による大量生産が可能であり、価格帯も安価なためだ。
しかし、グレン単独での味わいの方はどうなのか。それを今回スピアヘッドで確認したのだが、以上の通りだ。
それを踏まえると、あへてスピアヘッドを購入したいと思う要素はほぼない。定価で3630円であるならシングルモルトで探せばもっと満足できそうな銘柄は見つかる。
ところで、シングルモルトは昨今値上げラッシュが続いてる。
今後もモルトの値上がりが続くようなら、スピアヘッドのようなシングルグレンが価格面で評価される波があるかもしれない。
今回はここまで!気になるようでしたら、是非ご購入を検討してみてください!
また、YouTubeもやっとります!
https://www.youtube.com/channel/UC3eLjMDKrTpXBH0DpwpiA6g ミートボールひろゆきチャンネル
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